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女性は生理周期ごとに子宮の中で「子宮内膜」という赤ちゃんを育てるための「ベッド」が作られます。
このベッドに受精卵が着床すると妊娠が成立しますが、反対に妊娠しなかった場合、子宮内膜は剥がれてしまい血液とともに身体の外に「経血」として出ていき、これを月経または生理と呼んでいます。
生理期間中は子宮内膜を身体の外に出そうとするために「プロスタグランジン」という物質が多く作られ、子宮を収縮させます。
このプロスタグランジンが過剰に作られすぎてしまうと子宮の収縮が強くなり、その結果陣痛のような下腹部や腰にギュっと締め付けられるような痛みなどが現れます。

男性の精液の中にもこの「プロスタグランジン」は多く含まれているため、妊娠中でもコンドームが必要な理由としては感染症以外にこのプロスタグランジンも関わっています。
若い女性は妊娠・出産したことがない方が多く、子宮の出口が狭いことから子宮内膜や経血がスムーズに身体の外へ流ず、子宮出口を通るときに痛みを感じやすくなる傾向にあります。
反対に出産を経験すると、子宮の出口が広がり生理痛が軽くなるとも言われています。
痛みの程度を伝えることは難しく、「自分自身の生理痛が普通の痛みなのか、または重い方なのか?」と気になった方は多いのではないでしょうか?
特に生理痛の重さには個人差があり、痛みの性質や痛む部位も人それぞれで、生理期間中お腹がズキズキ痛む人もいれば、腹痛より頭痛がつらい方もいます。
そしてこの痛みを他の人と比べることは難しく、客観的にどの程度痛いかを判断することは簡単ではありません。
今回は自分の生理痛がどれくらい重いのかを判断するために役立つ「生理痛の重さレベル診断・セルフチェック」を紹介します。
医師や看護師が痛みを伝えるときに医療現場で使う指標にNRS(Numerical Rating Scale / エヌ・アール・エス)があります。
具体的には痛みを0~10の10段階で表し、
・まったく痛みがなければ「0」
・今まで経験した一番強い痛みを「10」
として今の痛みがどれくらいか、を評価します。
1~3は「軽い痛み」、4~6は「中等度の痛み」、7~10は「強い痛み」として分類されることが多く、通常NRSが「4」を超える痛みは何らかの治療や処置が必要と言われています。
客観的に痛みの度合いを推測できることから、痛みの程度の評価にはよく使われますがうまく数値を伝えることができない子ども認知症の患者さんには使用することができない欠点があります。
生理痛のレベルをセルフチェック
・日常生活に支障なし
・腹痛はあるが通常通り仕事や生活ができる
・腰痛・頭痛がない
・痛みは軽く、痛み止めを飲む必要なし
・痛みが強く、起き上がれず寝込むことがある
・日常生活に支障が出ることがある
・腹痛・腰痛・頭痛などの症状が生理期間中のみ出る
・痛み止めが必要なときがある
・痛みが強く日常生活が送れない ・日常生活に支障が出る
・腹痛・腰痛・頭痛が非常に強い
・痛みが強く、座っているのもつらい
・起きている時間よりも横になっている時間が多い
・生理期間中ずっと痛み止めが必要
・痛み止めを飲んでも効果がない
生理痛は我慢するものではなく、原因や痛みの程度を知りコントロールすることが大切です。
生理は名前の通り、生理現象で基本毎月起こるため日常生活に支障をきたすほどの重い生理痛は一般的ではなく検査・適切な治療が必要です。
【参考】生理痛の重さレベル診断!対処法や受診すべき目安も解説|エミシアクリニック
極端に重たい生理痛がある場合、「器質性月経困難症」の可能性があります。
この「器質性」とは「構造的・形状的な性質」が原因で起きることを指し、子宮筋腫や子宮内膜症などが挙げられ、低用量ピルをはじめとした薬物治療や、手術などで治療を行います。
反対に婦人科疾患のない生理痛は「機能性月経困難症」と呼ばれ、薬物治療のほか、冷え対策やストレスコントロールなどの「セルフケア指導」などで治療します。
受診の目安としては前述の通り、NRS4程度の痛みから何らかの治療や処置が必要です。
特に上記の痛み程度のセルフチェックで「高い」に該当した方はまずは病院の受診をおすすめします。
受診するクリニックで悩む場合はまずは「婦人科・産婦人科」がメインとなるため近医で通えるクリニックを探しておきましょう。



