ファウンダヨとは?
ファウンダヨの有効成分はオルフォルグリプロンで、イーライリリー社が開発した「低分子」のGLP-1受容体作動薬です。
GLP-1は食事をとると腸から分泌されるホルモンで、脳に働きかけて食欲を抑えたり、胃の内容物の排出をゆるやかにしたりする作用があります。
これまでのGLP-1受容体作動薬(マンジャロやリベルサス)はペプチド(アミノ酸がつながった構造)でしたが、オルフォルグリプロンはペプチドではない化合物である点が大きな違いです。
またファウンダヨは、これまで注射薬が中心だったGLP-1関連の肥満症治療において、経口薬という新しい選択肢として注目されています。
ファウンダヨは日本国内にある?
2026年10月の時点でファウンダヨはまだ日本国内では承認されていない医薬品です。
そのためファウンダヨが日本でいつ承認されるかは、現時点では明らかになっておらず、今後の正式な発表まで待つ必要が必要があります。
ファウンダヨの特徴
注射ではなく、1日1回の飲み薬
注射薬であるマンジャロやウゴービ・オゼンピック等と異なり内服薬であるため痛みがなく、1日1回服用する形で肥満治療が行えます。
食事や水分の制限がない
同じ飲み薬のリベルサスは「起床時の空腹時に、少量の水で服用し、その後30分は飲食を控える」という決まりがあります。ファウンダヨにはこのような食事・水分の制限や時間帯の指定がなく、生活リズムに合わせて服用しやすい薬です。

GLP-1受容体作動薬の飲み薬と聞いて「リベルサス」を思い浮かべる方が多いと思います。
リベルサスの主成分は「セマグルチド」というペプチド構造を持っているため吸収されにくく、起床後すぐ・空腹時・少量の水のみで服用するという点で課題にありました。
一方でファウンダヨはペプチド構造を持たない「低分子」の化合物のため、食事のタイミングや水の量を気にせず、1日のどのタイミングでも内服できる点が最大の特徴です。
海外臨床試験での報告
肥満または過体重(体重に関連する合併症を伴う)の成人を対象とした海外の第3相臨床試験(ATTAIN-1)では、食事療法・運動療法と併用して72週間投与した結果、最高用量群の平均体重減少率は約12.4%と報告されています(プラセボ群は約0.9%)。
出典:Wharton S, et al. N Engl J Med. 2025(ATTAIN-1)/米国FDA添付文書
服用方法
1日1回、毎日同じくらいの時間を目安に服用します。
一般的に副作用を抑えるため、少量から始めて段階的に増量します。
| 開始〜1か月目 | 0.8mg |
|---|---|
| 2か月目 | 2.5mg |
| 3か月目 | 5.5mg |
| 4か月目 | 9mg |
| 5か月目 | 14.5mg |
| 6か月目以降 | 17.2mg(最大用量) |
※増量の可否やタイミングは、体調や副作用の状況をふまえて医師が判断します。
※体重の変化によっては最大用量まで増量しない場合もあります。
※他のGLP-1受容体作動薬(ウゴービ、マンジャロ、リベルサス等)との併用はできません。
主な副作用
ファウンダヨの主な副作用は吐き気や便秘などの消化器症状で、特に服用開始時や増量時に起こりやすいとされています。
- 吐き気、嘔吐、下痢、便秘
- 腹痛、消化不良、腹部膨満感、げっぷ、胸やけ(逆流性食道炎)
- 頭痛、倦怠感、脱毛
まれに、急性膵炎、胆のう疾患(胆石・胆のう炎)、脱水による腎機能障害などの重い副作用が報告されています。
持続する激しい腹痛や日常生活に支障が出るほどの強い吐き気・嘔吐が続く場合は、服用を中止してすぐに医療機関を受診してください。
糖尿病治療でインスリンや他の糖尿病治療薬を使用している場合は低血糖が起こりやすくなるため、診察時に必ず医師に内服しているお薬を伝えるようにしましょう。
服用できない方・注意が必要な方
以下に該当する方は服用できません。
- ご本人またはご家族に甲状腺髄様がんの既往がある方
- 多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)の方
- 本剤の成分に対して過敏症の既往がある方
- 妊娠中、妊娠の可能性がある方、授乳中の方
ファウンダヨは食事療法・運動療法と併用することを前提とした薬です。服用を中止すると体重が戻る可能性があることも、あらかじめご理解ください。
よくある質問
- リベルサスとの違いは何ですか?
- どちらも飲み薬のGLP-1受容体作動薬ですが、リベルサス(セマグルチド)はペプチド、ファウンダヨ(オルフォルグリプロン)は低分子化合物です。リベルサスは空腹時服用などの制限がありますが、ファウンダヨにはありません。また、リベルサスは国内で2型糖尿病の治療薬として承認されていますが、ファウンダヨは国内未承認です。 飲み忘れた場合はどうすればよいですか?
- ファウンダヨは日本国内で取扱いありますか?
- 2026年10月時点ではまだ日本国内では未承認です。
米国では2026年4月に肥満症治療薬として承認され現在は約40か国で承認申請が進められています。
- ファウンダヨと低用量ピルとの併用は可能ですか?
- ファウンダヨも他のGLP-1受容体作動薬同様に胃の動きを遅くするため、飲み薬の吸収に影響する可能性があり、避妊目的でピルを内服している場合はピルの効果を減弱させてしまうことがあるため他の避妊併用することが推奨されています。
- マンジャロやリベルサスからの切り替えは可能ですか?
- 切り替え自体は可能ですが、マンジャロやリベルサスは糖尿病治療において承認されているお薬であるため肥満治療目的の場合はmg数の調整や開始するタイミングで注意が必要です。また他のGLP-1受容体作動薬との併用は推奨されておらず、切り替えのタイミングや用量については診察時に医師に相談するようにしましょう。

