ニキビや吹き出物はほとんどの人が経験したことのある肌トラブルの一つです。
一度でき始めると繰り返しがちで、なかなか治りにくいことに加えて繰り返す炎症は色素沈着やクレーターなどの原因になり、見た目や自信に大きな影響を与えます。
そんな中、近年ニキビ治療の方法は多様化しており、ピーリングや内服治療などの治療法が注目されています。
今回本記事では、ニキビ内服セットについて医師が詳しく解説します。
目次
ニキビは、皮脂腺の過剰な皮脂分泌、毛穴の詰まり、そしてアクネ菌の増殖が主な原因です。
- 皮脂の分泌が多くなる:
ホルモンバランスの変化により、皮脂腺が活発になり過剰な皮脂が分泌されます。 - 毛穴の詰まり:
古い角質が剥がれ落ちずに毛穴を詰まらせ、皮脂が溜まります。 - アクネ菌の増殖:
毛穴が詰まったことでアクネ菌が増殖し、炎症を引き起こします。
これら以外にもストレスによる免疫力の低下や睡眠不足・食生活の乱れ、さらに女性は生理周期によるホルモンバランスの乱れなど複数の要因が重なることで、ニキビが形成されます。
ニキビの治療には大きく分けて、下記の4つがあります。
- 施術による治療:
ピーリングやハイドラフェイシャル、アグネスなどによる治療。 - 外用薬による治療:
べピオ、ディフェリンゲル。 - 抗生物質による治療:
テトラサイクリン系(ミノマイシン)や「マクロライド系(クラリス・ルリッド)」「セフェム系(セフゾン・オラセフ)」、ニューキノロン系(クラビット)などが処方され、炎症を伴う赤ニキビの治療で用いられます。 - 低用量ピルの服用(女性の方):
低用量ピルに含まれるエストロゲンはアンドロゲンの作用を抑える働きがあり、この作用により皮脂腺の過剰な活動が抑制され、ニキビの発生を防ぐことができます。 - ビタミン剤:
皮脂の分泌を抑制するビタミンC(シナール配合錠)や脂質の代謝を活発にして皮脂の分泌を適正にするビタミンB群(リボフラビン)などが処方されます。
![]() | ユベラNユベラの主成分はビタミンEで血管内での血液凝固を防ぎ、体内の血流を改善することで、お肌のターンオーバーを正常化し、色素沈着・シミ・そばかすを改善します。主なリスク・副作用:胃のむかつき・下痢・口の渇き・軽度の腹痛等 |
![]() | シナールビタミンCを主成分と、お肌のコラーゲンの産生を促進させお肌の張りを取り戻すほか、メラニン色素の合成を抑える効果があり、しみ予防・色素沈着の改善の改善にも効果的です。新陳代謝を促進し免疫力も高めるため、風邪などの予防にも期待できます。 主なリスク・副作用:むかつき・吐き気・下痢等 |
![]() | リボフラビンの主成分はビタミンB2で、皮膚の新陳代謝を促進しニキビの発生を抑える働きがあるほか、皮脂の分泌を正常化することにより毛穴の詰まりを防ぎ、またニキビの炎症を鎮める働きも期待できます。 主なリスク・副作用:下痢、胃や腹部の膨満、食欲不振、吐き気 |
![]() | ピドキサール(ピリドキサール)に含まれるビタミンB6には、肌のターンオーバーを促進させる作用があり、肌荒れやくすみ、ハリの改善効果が期待できます。また皮脂の量を調節する効果もあり皮脂が多くニキビになりやすい方にはおすすめです。 主なリスク・副作用:発疹、悪心、食欲不振、腹部膨満感、下痢 |
ニキビの治療法はさまざまですが、自宅で治療ができるプランとしてはニキビ内服セットの服用や医療機関専売のドクターズコスメを用いた「ゼオスキン」でのホームケアは効果的な治療法です。
ただし、内服による副作用やゼオスキンでのトレチノインによる赤み(A反応)のケアなど個々の症状に応じた調整が必要なため、医師との連携が欠かせません。
日々の生活習慣を見直しながら、生活リズムの改善や外用・内服薬を上手に活用して、健康的な肌を取り戻しましょう。