ユベラはシミや肝斑の治療に使われるビタミンEを主成分とした薬です。
ビタミンEには血行を促進する作用もあるため、頭痛や冷え性、高血圧症の予防として使われることもあるお薬です。
今回はユベラの特徴や副作用、正しい飲用方法をまとめて解説していきます。
ユベラはビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)を主成分とするビタミン製剤です。
ビタミンEには抗酸化作用や血行促進作用、ホルモンバランスを整える作用があります。
形状には錠剤やカプセル、軟膏の3つのタイプがあり、それぞれ用途によって使い分ける必要があり、効果が異なります。
錠剤
ユベラの錠剤タイプのは「ユベラ錠」と呼ばれ50mgの規格があります。
効果はシミやそばかすの予防と改善以外に、肩こりや冷え性、しもやけを改善したい時の治療薬として使用されます。
抗酸化作用で過酸化脂質を減少させたり、末梢血管の血行促進、循環障害を改善したりする効果もあります。
カプセル
カプセルタイプのユベラは「ユベラN」があり、100mg・200mgの二つの用量があります。
ユベラ錠との違いは、ユベラNはニコチン酸(ビタミンB)を結合させた内服薬で、シミやそばかすが気になる方に加えて、中性脂肪やコレステロールが気になる方、高血圧を改善したい方に推奨されます。
ユベラN(カプセル)=ビタミンE誘導体「トコフェロール酢酸エステル」+ビタミンB群の一種「ニコチン酸」になります。
血流を改善し、脂質代謝の促進などの効果が期待でき、ユベラNは血流に関係する次の疾患の治療も使われます。
- 高血圧症
- 高脂質血症
- 閉塞性動脈硬化症
またユベラNにはビタミンEが含まれているため、子宮内の血流がスムーズになり着床障害を改善できるとして、不妊治療にも用いられることがあります。
軟膏
ユベラ軟膏はビタミンAも含む塗り薬で、血流の改善と皮膚の保護という2つの効果があり、かかとの乾燥やしもやけの改善に期待できます。
かかと以外にも、手荒れの治療に用いることもあります。ビタミンEが血行促進作用、ビタミンAが角化を調節する役目を果たしています。
ユベラ軟膏には、シミやそばかすを改善するような美容面での作用はありません。
美容効果は、ユベラNやユベラ錠などの内服薬のみで期待できます。
ビタミンEの血行促進作用により、お肌のターンオーバーが促進され、シミやそばかす、肝斑、ニキビやニキビ跡などの色素沈着を改善する美容効果があります。
また、ビタミンEには抗酸化作用があるため、シミのできにくいお肌へと導き、肌の老化防止にも繋がります。
ユベラには、美容効果以外にも以下のような効果が期待できます。
- しもやけや手足の冷え、肩こりの改善
- 乾燥改善
- 着床障害の改善による不妊治療
- 高血圧症、コレステロールや中性脂肪の改善
ユベラには血行促進効果がありますので、血行不良による冷えやしもやけ、肩こりを改善することができます。
ユベラNには、総コレステロールと中性脂肪の両方を減少させると言われている、ニコチン酸(ビタミンB)がプラスで含まれおり、脂質代謝を促進しコレステロールや中性脂肪の増加を防ぐ作用があり、高血圧症の改善を期待することができます。
服用方法
ユベラは通常、1回1~2錠を、1日2~3回ほど服用します(年齢・症状などにより用法用量は変わります)
ビタミンには大きく分けて水に溶けやすい特徴を持ち過剰摂取分は体外に排出される「水溶性ビタミン」と、水に溶けにくく過剰摂取分は体内に蓄積されやすい「脂溶性ビタミン」の2種類があり、ユベラは「脂溶性ビタミン」のため、多い方が良いという訳ではなく用法用量を守って正しく内服することが大切です。
副作用
ユベラに含まれるビタミンEは脂溶性ビタミンのため積極的に摂取しすぎると下記のような副作用が出ることがあります。
・食欲不振
・胃の不快感
・発疹
・悪心
・下痢、便秘
そのような場合は服薬を中止して、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
ただしビタミン剤のためユベラを服薬することで眠気が起こる、などといった心配はありません。
ユベラには、血行を促進しターンオーバーを整えて、シミや肝斑・そばかすを改善する美肌効果や、抗酸化作用を期待できます。
また、美容効果以外でも、冷え性や乾燥の改善などさまざまな効果も期待することができます。
ユベラ単体のほかに、トランサミンやシナールなど他の内服も合わせて内服するとより高い美容効果が期待できることもあります。シミやくすみが気になる方はまずはぜひ美容内服セットの内服を検討してみてください。
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