アフターピルを薬局で購入できるのか、いざという時の入手方法について詳しく解説します。
アフターピル(緊急避妊薬)とは?
アフターピルとは、望まない妊娠を防ぐために服用する薬です。
「緊急避妊薬」や「モーニングアフターピル」とも呼ばれており、通常の低用量ピルよりもホルモン量が多く配合されています。
一般的に国内でアフターピルとして処方されるお薬は「ノルレボ錠」や「レボノルゲストレル錠」の2種類があり、いずれも失敗してから72時間(3日)以内に服用することで、排卵の抑制や受精卵の着床を防ぎ、妊娠を回避できます。
服用タイミングが早ければ早いほど成功率が高いため可能な限り早い内服をおすすめしています。

アフターピル自体が「失敗したかも…?」というときに「念のため」に内服するお薬となります。
「生理がくるかどうかな…」と次回の生理までずっと不安な日々を過ごすよりも、失敗した可能性が少しでもあるときはアフターピルを検討することをおすすめします。
ただ吐き気や不正出血などの女性の身体には一定の負担はかかることがあるため、安易な気持ちでアフターピルを何度も使うことは避ける必要があります。
アフターピルの服用を検討するケースとは?
- 避妊をしなかった性交渉の後
- コンドームが破損・外れてしまった場合
- 低用量ピルの吸収障害が疑われる場合
なお、膣外射精は避妊方法としては正しくなく認められていません。
膣外射精をした場合も「避妊していない」と同じでアフターピルの適用となり、膣外射精の場合でも約10~25%の女性妊娠するとも言われています。
アフターピルは薬局で買える?
今回のテーマにもありますが、一部の薬局・ドラッグストアでは処方箋なしでアフターピル(緊急避妊薬)の購入が可能です。特にマツモトキヨシやスギ薬局などが全国的に店舗が多く、対応している店舗が多くあります。
現在2026年6月時点では、厚生労働省の「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局・店舗販売業の店舗」一覧には14,961店舗が掲載されていますが、すべての薬局でアフターピルが購入できるものではないため、最寄りの薬局やドラッグストアに取り扱いがあるかは事前に電話して相談することをおすすめします。
また店舗があった場合でも、服用する本人が直接来店し、薬剤師の対面確認と目の前での服用が必須条件となるため、パートナーが受け取りに行くことなどはできません。
アフターピルの市販化については厚生労働省で議論が続いており、いつから本格的な販売が開始されるかは現時点で未定となっています。
薬局・ドラッグストア以外だとどこで購入できる?
① クリニックの対面診療
産婦人科などを直接受診して、医師に処方してもらう方法です。
服用方法や副作用の説明を丁寧に受けられるため、初めての方にも安心で、服用後にもし何かトラブルがあった場合も、すぐ相談・受診できるメリットがあります。
一方で、アフターピルの取り扱いや待ち時間の有無、またアフターピルで受診することに少し抵抗感を感じてしまう方もいると思いますが、その場で受け取ることもできるためクリニックへの直接受診が最も確実で安心できる方法です。
② クリニックのオンライン診療
スマートフォンやパソコンを使ってアフターピルの処方を受けられるオンライン診療サービスを利用する方法です。
原則として緊急避妊に関する診療は対面が基本とされていますが、地理的な事情や心理的な理由で対面が困難な場合には、産婦人科医または厚生労働省が認定した研修を受けた医師が、初診からオンライン診療でアフターピルを処方することが認められています。
オンライン診療のよって配送のタイミングが異なりますが、多くのサービスが当日発送に対応しており、さらに急ぎの場合はバイク便にも対応しているサービスもあります。
対面診療では受診が難しい深夜帯でも受診が可能なサービスもあり、内服後の副作用や服用方法についてもオンラインで気軽に相談できるため、忙しい方やすぐに受診できない方におすすめです。
アフターピルの種類と服用方法
| 薬品名 | 服用期限 | 避妊成功率 | 価格の目安 |
|---|---|---|---|
| Ella(Ella One) 海外製 | 120時間以内(1錠) | 約97% | エラワンより1,000〜2,000円安 |
| ノルレボ錠 国内製・後発品 | 72時間以内(1錠) | 約97% | 15,000〜20,000円 |
| レボノルゲストレル錠 国内製・後発品 | 72時間以内(1錠) | 約97% | 8,000〜10,000円 |
| マドンナ 海外製・後発品 | 72時間以内(2錠) | 約98% | ノルレボより7,000〜10,000円安 |
失敗してからすでに72時間以上経過している場合は、120時間以内まで効果のある「Ella」または「Ella One」の使用を検討します。
EllaはBMI30以上の方でも安心して服用でき、120時間まで効果があるという点は大きなメリットですが、Ellaを取り扱っているクリニックは多くない点がデメリットになります。
服用方法のポイント
Ella・ノルレボ・レボノルゲストレルは1回に1錠だけ内服します。
用量を超えて飲んでも避妊効果は上がらず、吐き気などの副作用がひどくなるリスクがあるため、短期間で2回内服したりはせず、必ず用法・用量を守るようにしてください。
- 決められた服用回数・量を守る
- 水またはぬるま湯で服用する
- 早めに服用するほど効果が得られやすい
アフターピル服用時の注意点
72時間以内に服用する
日本で承認されているノルレボ錠・レボノルゲストレルはいずれも性行為に失敗してから72時間(3日)以内の服用が必要で早く飲むほど避妊成功率が高くなります。
副作用として嘔吐・下痢が起きると薬の成分が十分に吸収されなくなります。
その場合はもう一度同じ薬を服用する必要があるため、服用後はなるべく安静に過ごしましょう。
副作用について理解しておく
副作用が全く出ない方もいますが、以下の症状が現れることがあります。
事前に心構えしておくだけでも、安心材料になるため内服後はしばらくは安静にして万一の副作用に備えましょう。
- 頭痛・吐き気
- 乳房の張り・倦怠感・眠気
- 腹部不快感・不正出血
これらはほとんどの場合24時間以内に治まります。
少量の茶色っぽい不正出血であれば特に心配不要ですが、鮮血が続く場合や性器に痛み・かゆみがある場合は早めに産婦人科を受診してください。
吐いてしまったらもう一度服用する
服用後2時間以内に嘔吐した場合、薬の成分が十分に吸収されない可能性があります。
その場合はもう一度アフターピルを服用となますが、実際に再度内服が必要かは医師・薬剤師に確認するようにしましょう。
アフターピルの効果を知る方法
月経がきたら避妊成功
アフターピルには排卵を抑える効果があり、避妊に成功すると月経が始まります。
服用後の平均的な月経開始日は約10日後ですが、早い方では4〜5日で始まることもあります。
子宮内膜を薄くする作用があるため出血量は通常より少なめになりますが、3日以上続けば月経と判断して問題ありません。
消退出血があれば避妊成功の可能性が高い
服用後2週間以内に少量の出血が2〜3日間続く「消退出血」が起きることがあります。
これは「避妊に成功した可能性が高いサイン」となりますが、万一消退出血がなくても、月経予定日前後に十分な出血がある場合は避妊成功と考えられます。
生理がこない場合は妊娠の可能性も
アフターピルの影響で生理周期が乱れることがあります。
数日生理が遅れている程度であれば過度に心配しなくて構いませんが、月経予定日から1週間以上経っても生理がこない場合は念のため妊娠検査薬を使用するか、婦人科を受診しましょう。
アフターピルは現在、処方箋なしで薬剤師の指導のもと購入できる薬局は全国で約1万5,000店舗あり、徐々に増えてきており以前よりアクセスしやすいお薬となってきています。
アフターピルは早めの服用が重要なポイントであるため、最寄りにアフターピルが受け取れる薬局がない場合や、かかりつけの婦人科への受診が難しい場合は、オンライン診療サービスを活用することで、当日中に処方が受けられる場合があります。
一方で手に入りやすくなったメリットはありますが、安易にアフターピルを何回も使用することは女性の身体の負担にもなるため控え、正しい避妊方法やより避妊効果の低用量ピルの内服を検討するようにして繰り返さないことが大切です。


