2024年もっとも読まれている記事はこちら

【医師監修】肝斑とシミの見分け方・特徴・治療方法の違いを解説

シミ・肝斑の見分け方について医師が解説

シミがで悩み始める方が多い年齢層・性別は「20~50代」の女性と言われています。
その中でも特に2人に1人が「肝斑」が疑われるシミの経験者で、さらにその半数が「自分のシミが肝斑かどうか分からない」と言われています。

今回、まずシミの種類や特徴、そしてその中でも「肝斑」についてその原因や対策について解説していきます。

シミの種類は?

「シミ」と一言でいっても種類はたくさんあり、また同じシミでも複数呼び方があり、混同してしまっている方も多いのではないでしょうか?

ここではまず最初に良く耳にする「シミの種類」についてまとめてみます。

肝斑(かんぱん)

肝斑の症例写真

肝斑は頬骨や額、口周りにシミが左右対称性に現れるという特徴を持っています。
また濃さや輪郭では境界がはっきりしない点や薄い褐色で広い範囲にモヤモヤ広がっているなどの特徴もあります。
肝斑は目の周囲にはできないため周りの肝斑が目立つと目回りの色が抜けたように見えることも見分けポイントの1つです。

発症年齢にも特徴がありホルモンバランスの影響から30〜40代に発症することが多いシミで、高齢になってから発症することはほとんどなく、年齢が増すことに反対に薄くなるとも言われています。

老人性色素斑(日光黒子)

老人性色素斑の症例写真

老人性色素斑は名前からインパクトがありますが、名前の通り加齢や老化、太陽からの紫外線に長期間さらされたことによる色素斑です。
英語でも「old age spot」と呼ばれ、顔や手の甲にできやすい特徴があります。
老人性色素斑は肝斑と違い濃く境界がハッキリしている特徴があり、ガン化などの危険性はない一方、濃い大きなシミが特徴です。

雀卵斑(=そばかす)

そばかす(雀卵斑)の症例写真

若い女性に多いシミの一つで、雀卵斑は鼻を中心とした左右対称に点在する薄茶色の色素斑を指します。
「老人性」色素斑とは対照的に幼児期から発症することが多く、思春期になる頃を迎えて濃くなることが多い特徴があります。
見た目がスズメ(雀)の卵殻に似ていることから「雀卵斑」と呼ばれています。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着の症例写真

こちらも名前からイメージつきやすく「何らかの炎症をきっかけにできてしまった色素沈着」を指します。
ニキビや湿疹、傷、火傷、虫さされの他、美容施術後の炎症がきっかけになることが多く、肌が炎症によるダメージを回復しようとする過程でメラノサイトが刺激をうけて、メラニンを過剰生成されることによって起きます。

肝斑が見極めが必要な理由とは?

よく美容皮膚科などを受診した際に診察で「肝斑があると言われて〇〇の施術ができなかった」というお声を頂くことがあります。

肝斑は他のシミと少し異なり、刺激によって悪化し、濃くなる特徴があります。
そのため光治療のIPL(フォトフェイシャル)やルメッカなどで強い光が肝斑に当たると、その刺激によりメラノサイトが活性化してしまい肝斑がより濃くなるケースがあります。

また光治療以外に、肌に摩擦や刺激を与えるようなスクラブの使用や強いマッサージ、化粧水を塗る時もゴシゴシ擦らず肌へ刺激を与えないように優しく手で塗るようにしましょう。

肝斑の治療方法は?

シミ治療を行う際に肝斑があると、まずは「肝斑」の治療を行い、肝斑が十分に薄くなってから次の治療を行うことが一般的です。

肝斑を治療する方法は主に3つあります。

美容皮膚科の施術による治療

光治療のIPL(フォトフェイシャル)は肝斑が濃くなるリスクがありますが、レーザートーニングやピコレーザー、イオン導入(エレクトロポレーション)はいずれも肝斑にも効果が期待できます。

レーザートーニングレーザートーニングは、広範囲に優しいパワーのレーザーを均一に面で照射することでメラノサイトに刺激を与えることなくメラニンを徐々に減らすことができます。
施術後のダウンタイムや痛みもほとんどなく、施術後すぐに化粧も可能です。
ピコレーザー
(ピコトーニング)
レーザートーニングと同様にマイルドなパワーのレーザーを顔全体に均一に照射し、蓄積したメラニンを少しずつ排出させることで、肝斑を含めた「くすみ」をゆっくり改善させる治療です。
イオン導入(エレクトロポレーション)トラネキサム酸やビタミンCを肌深部に浸透させる導入治療で、メラニン抑制・色素沈着改善・抗炎症作用のにより肝斑を予防する効果も期待できます。

内服薬による治療法

美容内服による治療で、特にトラネキサム酸が選択される場合が多くあります。
肝斑に効果のあるトラネキサム酸を配合した内服薬は医師の処方の他、薬剤師のいる薬局薬店でも購入することができます。
トラネキサム酸の内服薬は、色素沈着の原因となるメラニンをつくり出すメラノサイトに信号を送る「メラノサイト活性化因子」の働きを抑え、肝斑の生成を抑制する効果が期待できます。

紫外線対策

肝斑に限らず、他のシミにおいても同様に、1年を通して紫外線対策は行うようにしましょう。

洗顔で刺激を避ける

洗顔時にゴシゴシ顔を擦ったりすることは避け、スクラブ入り洗顔料を避けたり低刺激の洗顔剤を選ぶことをオススメします。またメイク落としの際に強い力で落としたりしないようにしましょう。

マーチクリニックでは美容内服セットやニキビ内服セットを処方しています。
オンライン診療にも対応しています。

マーチクリニック

マーチクリニックの美容内服セットを見る