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【医師監修】イソトレチノインの服用方法・用量・飲み方について解説!

イソトレチノインの内服方法は?

最近、ニキビ治療の内服薬として「イソトレチノイン」はビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑える作用やアクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用があり、一般的な治療では治らなかった難治性・重症ニキビに対する新しい治療の選択肢として注目を浴びています。

内服薬としてのイソトレチノインは医薬品である一方、国内承認されている「国内承認薬」はまだなく、ドラッグストア等では購入できない他、ほとんどが海外医薬品となることから服用方法や1日の服用回数、また副作用の情報もあまり多くありません。

今回はイソトレチノインの内服方法から用法・用量、体重による内服量の計算について解説します。

イソトレチノインによる治療条件

イソトレチノインのはニキビに対して高い治療効果をもつ一方で、ニキビの万能薬ではなく副作用などもあります。
そのため、イソトレチノインがどのようなニキビに対して効果があり、どの用量で、どのくらいの期間続けるかが大事なポイントになります。

イソトレチノイン内服における治療条件

・非常に重度で難治性のニキビであること

・一般的な他のニキビ治療方法で改善効果が見られないこと

・妊娠中でない・妊娠の可能性がない方、妊娠を現在希望していない・授乳中でないこと

イソトレチノインは1日1回?1日2回?

イソトレチノインは原則「1日1回」内服で、必ず食後に内服するようにしてください
ただし用量が多い場合は1日2回に分ける場合があります。

イソトレチノインを食後に内服する理由は、イソトレチノインの成分であるビタミンA誘導体は脂溶性ビタミンであるのため、食後の内服の場合、吸収が良くなるためです。

イソトレチノインの内服方法は?

イソトレチノインの内服にあたり重要なポイントは下記の3点です。

内服用量の決め方

0.5〜1.0mg/kgの用量での治療を推奨

治療期間は6~8か月とすること(短期間の場合は4か月ということもあります)

・累積投与量を「120~150mg/kg」とすること

ニキビが完全になくなるまで治療を中断せず続けること

イソトレチノインの体重別服用量

kg(体重)0.5mg/kg/日1mg/kg/日
40kg20mg40mg
50kg25mg50mg
60kg30mg60mg
70kg35mg70mg
80kg40mg80mg
90kg45mg90mg
100kg50mg100mg
体重60kgの方の例

イソトレチノインの積算量(内服した合計量)120mg/kg 以上になると再発予防効果があると言われています。

体重60kgの人が1日30mg服用する場合:

体重1kgあたりの1日の量は30(mg)÷60(kg)=0.5(mg/kg)
※毎日積算量が0.5mg/kgずつ増えていく計算です。

体重1kgあたりの量が「120mg以上」になるまでにかかる日数は120(mg)÷0.5(mg/kg)=240(日)で8か月になります。

イソトレチノイン内服のまとめ

  • イソトレチノインは医薬品であり一般的なドラッグストアで購入はできない
  • イソトレチノインはビタミンAの一種で、脂溶性ビタミンである
  • 脂溶性ビタミンのため「食後」に内服する必要がある
  • 内服期間は一般的には6~8か月であるが個人差がある
  • 毎日の内服量は体重によって決まり、合計内服量(=積算量)が120mg/kgになるように服用が必要
  • 妊娠予定の方、妊婦・授乳中の方は内服できない(内服中および内服終了1か月間は避妊すること)
    ※胎児の奇形や流産リスクがあるため
  • 妊娠を検討する場合は、内服終了後1か月以上あける必要がある

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