クラリスロマイシンは抗生物質の一種です。
たくさんある抗生物質の中でマクロライド系に分類され、一般的な抗生物質が効かないマイコプラズマやクラミジアに効果があり、子供では主にマイコプラズマ肺炎によく使われます。
また尿の中に排出されやすいという特徴をいかして、女性の尿道炎や子宮頸管炎に対しても処方されます。
そのためピルを飲まれている女性の方がよく飲み合わせについて質問されることがあり、今回はクラリスロマイシンとピルの飲み合わせについて解説していきます。
まず結論、クラリスロマイシンにはピルの効果を強めたり、弱くしてしまうという記載はなく併用は問題ありません。
クラリスロマイシン以外にも同じマクロライド系の「クラリス」や「ジスロマック」も問題なく、ニューキノロン系のクラビット、オゼックスの構成物質もピルへの影響はほとんどないと言えます。
抗生物質の中にもさまざまな種類があり、ミノマイシンなどのテトラサイクリン系や「サワシリン」「オーグメンチン」「ユナシン」などのペニシリン系抗生物質は腸内の環境に影響を与えてしまうことでピルの再吸収を抑えてしまい、結果ピルの結果、ピルの効果を下げてしまったりする可能性があります。
ピルの効果を強めたり弱めてしまう可能性のある薬剤をリストアップしています。
検索ボックスから調べることでピルとの飲み合わせがチェックできます。
種類 | 一般名 | 薬剤名 | 影響する効果 |
---|---|---|---|
C型肝炎薬 | リトナビル | ヴィキラックス配合錠 | 禁忌 |
C型肝炎薬 | オムビタスビル水和物 | ヴィキラックス配合錠 | 禁忌 |
C型肝炎薬 | パリタプレビル水和物 | ヴィキラックス配合錠 | 禁忌 |
GnRH誘導体製剤 | ブセレリン酢酸塩 | スプレキュア | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
サプリメント | セイヨウオトギリソウ | セントジョーンズワート | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
ステロイド | プレドニゾロン | プレドニゾロン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
ステロイド | プレドニゾロン | プレドニン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
パーキンソン病治療薬 | セレギリン塩酸塩 | エフピー | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | イミプラミン塩酸塩 | トルラニール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | イミプラミン塩酸塩 | イミドール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | イミプラミン塩酸塩 | トフラニール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | クロミプラミン塩酸塩 | アナフラニール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | トリミプラミンマレイン酸塩 | スルモンチール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | ロフェプラミン塩酸塩 | アンプリット | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | アミトリプチリン塩酸塩 | アミトリプリプチ | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | アミトリプチリン塩酸塩 | トリプタノール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | ノルトリプチリン塩酸塩 | ノリトレン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | ドスレピン塩酸塩 | プロチアデン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | アモキサピン | アモキサン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | セチプチリンマレイン酸塩 | テシプール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
三環系抗うつ剤 | セチプチリンマレイン酸塩 | セチプチリンマレイン酸 | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
免疫抑制剤 | シクロスポリン | サンディミュン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
免疫抑制剤 | シクロスポリン | ネオーラル | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
喘息薬 | テオフィリン | テオドール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
抗HIV薬 | リトナビル | ノービア | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗HIV薬 | サキナビルメシル酸塩 | インビラーゼ | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗HIV薬 | ネビラピン | ビラミューン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗HIV薬 | エファビレンツ | ストックリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗HIV薬 | リファブチン | ミコブティン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗HIV薬 | ネビラピン | ビラミューン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗HIV薬 | エファビレンツ | ストックリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | フェニトイン | アレビアチン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | フェニトイン | ヒダントール | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | カルバマゼピン | テグレトール | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | スルチアム | オスポロット | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | ラモトリギン | ラクタミール | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | フェニトイン | アレビアチン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | フェニトイン | ヒダントール | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗てんかん薬 | プリミドン | プリミドン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗不安薬 | フェノバルビタール | フェノバール | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | アモキシシリン水和物 | サワシリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | アンピシリンナトリウム | ビクシリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | アンピシリン水和物 | アンピシリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | アンピシリンナトリウム | アミペニックス | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | ドキシサイクリン塩酸塩水和物 | ビブラマイシン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | ミノサイクリン塩酸塩 | ミノマイシン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | アモキシシリンアスポキシ塩酸 | アモキシシリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗生物質 | 塩酸バカンピシリンシクラシリン | ワイドシリン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗結核薬 | リファンピシン | リファジン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
抗結核薬 | リファンピシン | リマクタン | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
水虫薬 | フルコナゾール | ジフルカン | ピルの効果を増強させる薬 |
水虫薬 | ボリコナゾール | ブイフェンド | ピルの効果を増強させる薬 |
水虫薬 | グリセオフルビン | ポンシルFP | ピルの効果を増強させる薬 |
水虫薬 | グリセオフルビン | グリセチンV | ピルの効果を増強させる薬 |
水虫薬 | グリセオフルビン | グリセオフルビンSG | ピルの効果を増強させる薬 |
水虫薬 | グリセオフルビン | グリセオフルビンSG | ピルの効果を増強させる薬 |
水虫薬 | グリセオフルビン | グリセチンV | ピルの効果を増強させる薬 |
精神刺激薬 | モダフィニル | モディオダール | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
糖尿病薬 | インスリン | ノボラビット | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
糖尿病薬 | グリメピリド | アマリール | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
糖尿病薬 | チルゼパチド | マンジャロ | ピルの効果を減弱させる薬剤 |
糖尿病薬 | セマグルチド | オゼンピック | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
糖尿病薬 | メトホルミン塩酸塩 | グリコラン | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
胃腸薬 | オメプラゾール | オメプラール | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
胃腸薬 | オメプラゾール | オメプラゾン | 薬そのものの効果を増強させる薬 |
解熱鎮痛薬 | アセトアミノフェン | カロナール | ピルの効果を増強させる薬 |
解熱鎮痛薬 | ロキソプロフェンナトリウム水和物 | ロキソニン | 併用OK |
解熱鎮痛薬 | イブプロフェン | イブプロフェン | 併用OK |
解熱鎮痛薬 | ジクロフェナクナトリウム | ボルタレン | 併用OK |
鎮痛薬 | モルヒネ硫酸塩水和物 | MSコンチン | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
降圧薬 | 硫酸グアネチジン | イスメリン | 薬そのものの効果を減弱させる薬剤 |
すべての薬剤・相互作用を掲載しているものではありません